LCCM HOUSE LCCM住宅について

LCCM HOUSE LCCM HOUSE

LCCM住宅の基礎知識

LCCM住宅の概要と社会的背景について

LCCM住宅とは、
ライフ・サイクル・カーボン・
マイナス
住宅の略称です

LCCM住宅は、住宅の性能を評価する基準の一つであり、政府もLCCM住宅の普及を後押ししています。
LCCM住宅では、建設・運用・廃棄時のCO2排出量を最小限に抑えます。さらに、太陽光発電などの再生可能エネルギーの活用や省エネ設備・設計により、住宅の建築から廃棄までのライフサイクルを通じて、CO2の収支をマイナスにできるのです。

また、LCCM住宅では「軸組み(柱・基礎・壁など骨組みにあたる部分)」に国産材を使った木造住宅を推奨しています。長年、日本の木材自給率は低水準であることが問題視されてきましたが、2020年には48年ぶりに木材自給率40%を超えるまで回復しました。

しかしながら、現状としては半分以上が海外からの輸入材に頼っています。海外から木材の輸入をすると、トラックや船で長距離を運ぶ必要があり、必然的にCO2の排出量が増えてしまいます。

一方、国産材を活用するLCCM住宅ならば、木材の運搬距離が短くなり建築段階でのCO2排出量の削減が可能です。実際、国産材を使った住宅では、欧州材に比べてCO2排出量が1/5程度に抑えられるといわれています。

LCCM住宅とは、ライフ・サイクル・カーボン・マイナス住宅の略称です
LCCM住宅とZEHの違い

運用年数によるCO2排出量の違い

LCCM住宅とZEHの違い

LCCM住宅と同じく環境に配慮した住宅としてZEH(ゼッチ/ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)があります。ZEHは太陽光発電などでエネルギーを創り、高い断熱性能や高効率の設備を用いて年間のエネルギー消費をゼロ以下にする住宅です。

ZEHが暮らしのエネルギーに着目しているのに対し、LCCM住宅では建築や廃棄も含めた住宅のライフサイクル全体での、CO2の収支マイナスを目指している点に違いがあります。

LCCM住宅とZEHの違い

LCCM住宅は、ZEHを超える、環境に配慮した高基準の住宅といえるでしょう。

LCCM住宅の普及が促進される理由

LCCM住宅の普及が促進される背景には、地球温暖化という大きな課題があります。
地球温暖化を防止するには、CO2をはじめとする温室効果ガスの排出削減が必要不可欠です。政府も、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現に取り組んでいます。

実は、日本の温室効果ガスは約60%が家庭での消費から排出されているといわれており、目標の達成には私たち一人ひとりのライフスタイルの転換が欠かせません。建築・運用・廃棄までトータルで、CO2排出をゼロにできるLCCM住宅の普及は、豊かな暮らしを守りながら、地球規模での脱炭素社会の実現へとつながります。

3つの特徴・メリット

  • 光熱費を抑えられる

    LCCM住宅では居住中のエネルギー消費量を最小限にするため、光熱費が抑えられます。

    LCCM住宅は太陽光パネルなどを活用した家発電だけではなく、高気密・高断熱設計により一般的な住宅に比べてUA値が下がるため、冷暖房の消費量を削減できます。

    UA値とは外皮平均熱貫流率、つまり住宅の断熱性能や気密性能を測る値です。住宅の中から外へ、屋根や壁、床を通じてどれだけの熱量が逃げているのかわかる数値で、LCCM住宅では地域ごとの基準を満たすことが条件となっています。

    一つの住宅に数十年住み続けることを考えると、毎月支払う光熱費が抑えられるのは家計にとって大きなメリットになるでしょう。

  • 1年通して快適に暮らせる

    高気密・高断熱のLCCM住宅では、夏は涼しく冬は暖かい快適な暮らしが実現可能です。室内が暮らしやすい気温に保たれることで体へのストレスが軽減され、住む人の健康維持にも役立ちます。

    実際に断熱性能の高い住宅は、居室とお風呂場・脱衣所などとの温度差が減り、ヒートショックの予防効果が期待できます。居室の平均気温が高いと、高血圧性疾患や脳血管疾患、肺炎のリスクも減るという研究結果もあるほど、住まいの環境と健康は密接に関わっているのです。

  • 環境保全・社会貢献につながる

    LCCM住宅には私たちの生活に密接したメリット以外にも、日本の森林や林業を守るという社会貢献につながる側面もあります。
    日本では、戦後の住宅供給の増加にともなって植林が進められていましたが、50年以上経った今も木々が十分に活用されず乱立した状態です。

    本来、森林にはCO2を吸収するという重要な役割がありますが、樹木のCO2吸収量はピークを過ぎると減少していくため、乱立した状態では光合成もうまく進みません。
    しかし、LCCM住宅で国産材を使えば適齢期を迎えた木々が伐採され、新たな植林のサイクルを生み出せます。伐採した木材は燃やさない限りCO2を排出しないため、住宅資材として使用すればCO2の排出を最小限に抑えられるのです。
    国産材の使用は低迷している国内の林業を活性化させ、地方での新たな雇用創出にもつながるでしょう。

補助金制度

LCCM住宅に適用できる補助金制度についてご紹介

補助要件

LCCM住宅の補助金制度として、国土交通省が行っている「LCCM住宅設備推進事業」(※)があります。
補助を受けるには、新築の住居専用戸建て住宅で以下のような要件を満たすことが必要です。

  • ・強化外皮基準を満たすもの
  • ・再生可能エネルギーを除き、一次エネルギー消費量が現行の省エネ基準値から25%削減されているもの
  • ・ライフサイクルCO2の評価結果が0以下となるもの など

LCCM住宅には、壁や窓など住宅の表面からの熱損失量以下であること、つまり外皮基準が設定されており、ZEHと同様の強化外皮基準をクリアしなければなりません。
なお、一時エネルギーとは石油や石炭、天然ガスなどを指します。ZEHの基準は削減量20%以上であるのに対し、LCCM住宅で補助を受けるにはそれを超える25%の削減が必要です。

※2022年8月現在

補助費用

補助限度額 140万円/戸

  • 設計費環境効率や省エネルギー性能について、認証や認定の所得にかかった費用を指します。LCCM住宅認定は補助の対象ですが、確認申請や構造計算、長期優良住宅の認定などにかかる費用は含まれません。
  • 建築工事などにおける補助対象工事のかかり増し費用外皮断熱工事や開口部断熱工事、設備機器工事、耐震強化工事が含まれます。かかり増し費用とは、一般設備に比べてLCCM住宅にすることでかかった費用の、差額分のことです
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